親水性ガラスコーティングの仕組み
自動車ボディや建築外壁・内装などの親水性ガラスコーティングを例題といたします。
身近な例として、ポリシラザンなどの親水性ガラスコーティングが硬化した表面は、水酸基(-OH)を代表とする親水性の原子団が覆っています。この水酸基(-OH)とは、酸素(O)に対して、ひとつの水素(H)が結合している状態です。
ご存知のように、酸素原子(O)はふたつの結合手(原子価)を持っているため、もう一方の手が空いている状態は不安定となり、安定化させるために絶えず何かと手を結ぼうとします。その結ぶ手の先が水(H20)である場合は、水の水素(H)となります。
このため水との親和性が良くなり親水性となるのですが、水とガラスコーティングの水酸基(-OH)の結合は、「水素結合」であるため結合力はかなり弱く、水が流れ落ちたり拭き取ったり蒸発することで、水との水素結合はすぐに切れてしまいます。当たり前のことですが。